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 ユージュアル・サスペク(原題:THE USUAL SUSPECTS
   監 督 :ブライアン・シンガー
   出 演 :スティーブン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン、ベニチオ・デル・トロ、ケヴィン・ポラック、ケヴィン・スペイシー、
   ジャンル:ミステリー
   1995年  アメリカ


ユージュアルサスペクツって「容疑者としていつも名前が挙がる人物」の事だと。
注)以下、ネタバレだらけです!

【あらすじ】
 5人の筋金入の悪が、集められて警察での尋問を機に一緒に仕事をしますが、麻薬密輸船を襲ってひとりを除いて全滅します。
 生き残ったただ一人の男、左半身に障害がある詐欺師キントを捜査官が尋問し、五人が集まってからの行動を語る回想がメインのストーリーになります。
 結局、五人は伝説の悪人:カイザー・ソゼに操られていただけでしたし、船には麻薬など無く真の狙いは船に乗っていた彼の顔を見た男でした。
 話の途中から現れるカイザー・ソゼとは、誰もその顔を知らず、中には単なる伝説ではないかと疑う者もいたのです。
 事実、5人に直接会ったのは、カイザー・ソゼの代理人を名乗る弁護士・コバヤシだけでした。

 警察が拘束できる時間が過ぎ、外に出たキントの左半身は正常に動き出し、弁護士・コバヤシの運転する車に乗り込むのでした。


【感想】
 脚本が優れているんでしょうね。(脚本家はアカデミー賞をもらってます)
 終始、緊張感が続きます。



この時点ですでにカイザー・ソゼの支配下にあった?

 どこか、劇場で上質な演劇を観ているような気がします。
 最初に既に起きてしまった事件について、「語り手」とそれに対する捜査官がいて対話していく形式だからでしょうか? どこか演劇っぽくて、でもいいです。
 カイザー・ソゼって桁違いの悪人なんですね。
 ただ、頭も良くって姿を現さない事にして自分を伝説化します。

 キントを解放した後で、捜査官は今の話に出てきた名前や地名が壁のポスターやコーヒーカップの底にある事に気づき、慌てて建物の外に出てみますが既にキントの姿はありませんでした。
 こうなるとキントの話自体が作り話だったって事なのでしょうか。

 狂言回しの役でケビン・スペイシーが頑張っていますが、スキャンダルにまみれてしまって、もうダメかな。



  2018.11.    ................
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